GRAN.Philosophy

70’S ウエスタンヨーク・ダウンベスト


継承される「山の正装」。

今回紹介する過去アーカイブは、これを見れば誰もがRocky Mountain Featherbed(ロッキーマウンテン・フェザーヘッド)を想起する。というような、70’S頃のものと思われるウエスタンヨーク・ダウンベスト。 数あるダウンベストの中でも「頂点」のひとつに数えられるアイコニックな一着の系譜を受け継ぐアイテム。

素材感、裏地も含めた配色、素材感、レザーの雰囲気、古着で出会える中でも最高クラスのダウンベストです。

「ロッキーマウンテン」という意匠の系譜

まず目を引くのは、肩周りを補強するように配された一枚断ちのレザーヨークだ。このデザインを見て、往年のアウトドアファンなら即座に「ロッキーマウンテン・フェザーベッド(Rocky Mountain Featherbed)」を想起するだろう。1960年代後半にワイオミング州で産声を上げたそのブランドは、カウボーイ向けの防寒着にダウンを取り入れ、さらに耐久性を高めるためにレザーのヨークを組み合わせた。

このダウンを見てほしい。セージグリーンのナイロンボディに対し、経年変化で深みを増した茶のレザーヨーク。そして、内側から覗く鮮やかなシアンブルー。この「3色のコントラスト」こそが、当時のアウトドアウェアが持っていた、自然界に馴染みつつも自己を主張するポップな色彩感覚を象徴している。

街角のアイビー、山脈の哲学

このベストの真価は、その汎用性の高さにある。 例えばBDシャツにドレッシーなタイを締め、その上にこの無骨なベストを重ねる。あるいは、肉厚なシェットランドセーターや、色落ちしたシャンブレーシャツとの組み合わせ。

タイドアップした首元に、レザーヨークの荒々しい質感がぶつかり合う違和感、そんな相対的な要素のMIXがファッションには絶対的に必要なことだと感じます。

経年という名の、唯一無二のディテール

ディテールを注視すれば、真鍮製のスナップボタンに刻まれた傷や、レザーに染み込んだ味が見て取れる。ヴィンテージを愛でるということは、前の持ち主が重ねた歴史を継承するということでもある。


アイテムについて

このレベルのベストに出会うことは、今後はもう無いのではないかと思える逸品です。

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